デザインにおけるフォント選びと使い方

フォントはデザイナーにとって一番身近なデザイン手法です。
その選び方一つで、見た人に様々なイメージを伝えることが出来ます。

そのため、その選択を誤るとせっかくのデザインが台無しに、なんてこともありますよね。

今回はそんなフォント選びのヒントについて、普段私が意識していることを紹介します。

フォントの種類は声色

フォントを選ぶ際に「誰が、どのような意図でそのメッセージを発しているか」を考ます。
喜怒哀楽や、肯定否定なのか、または男性なのか女性なのか、はたまた人じゃないなんて場合もありますね。

デザインする際、そのような「誰が何を伝えたいのか」という背景を考えて書体を選定します。

では、どうやってフォントを選ぶのか?

フォントにはそれぞれ持っているイメージがあります。
それらを捉えることで、ある程度選ぶべき基準が見えてきます。

明朝体/セリフ体

「上品」「知的」「女性的」などなどの印象を与えます。

日本語書体では毛筆の雰囲気を残した書体もあるので、和風の印象が強いともいえます。

欧文書体では「セリフ体」。
古くは「トラヤヌス帝の碑文」の文字を元にした「Trajan(トレイジャン)」など数多くの書体があります。
※セリフとは欧文フォントの先端にある飾りのことです。

トラヤヌスの碑文 -Wikipedia-

ちなみに明朝体のルーツはー

明朝体は日本で名づけられたもので、元は中国で宋時代の木版印刷の発展から自然に発生し,明時代の正徳・嘉靖年間 (1508~1566) に定着しました。日本では,天和3年(1681)に僧鉄眼が復刻した鉄眼版一切経は, 日本ではこれが明朝の万暦年間に出版されたものを基にしたので,明朝体のルーツと言われるようになりました。
日本では漢籍を模刻(覆刻本)する過程で、江戸時代中期にはほぼ現在の明朝体の骨格を持った書体が形成されてきたと言われています。
ちなみに中国では明朝体のことを「宋(SONG)」ともいい、これは宋時代の字は宋朝体と言われ明朝体の祖形になっています。

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ゴシック体/サンセリフ体

「安定感」「カジュアル」「力強さ」「男性的」など。視認性に優れ、公共機関のサインなど幅広く使用されています。明朝体とは反対に、モダンな印象です。

サンセリフ体の「サン(sans)」とはフランス語で「~のない」という意味です。セリフあるから「セリフ体」、セリフがないから「サンセリフ体」とおぼえましょう。

20世紀になるとサンセリフと言う書体が開発され、これが太さが一様なセリフ(ウロコ)の無い文字なのです。アメリカのベントンは創作したサンセリフ体に「オルタネート・ゴシック」(ゴシックに替わる書体の意味)と命名しました。この活字が日本に輸入され,長い書体名を略して「ゴシック」と呼ばれて、いつのまにか「ゴシック」として日本に定着してしまったと言われています。

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余談ですが、「太字のサンセリフ体」は最近のロゴデザインのトレンドですよね。
SlackやYahoo!を始め、多くの企業が視認性に優れたサンセリフ体にリニューアルしています。

フォントの大小は声の大きさ

次に、声の大きさです。
この声の大きさというのは、簡単に言うとどれくらいそのメッセージが重要かどうか。大切なことを小さい声で言っても伝わりませんよね。

文字の大きさは、他のテキストやレイアウトとの相対関係となるので、全体を見ながら調整します。

フォントスペーシングはしゃべる速さ

しゃべるスピードがゆっくりなのか、早口なのかで印象も変わってきます。
そのスピードを文字間のスペースや行間を調整して表現します。

まとめ

  • フォントの種類は声の色
  • フォントの大小は声の大きさ
  • フォントスペーシングはしゃべる速さ

これら3点を意識すると、デザインコンセプトに合ったフォントを選びやすくなると思います。

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